精神疾患・障がいを抱える方を支援するブログ

経験者だから感じる視点で、読者の方に少しでも希望を届けたいと思います。

レンタルなんもしない人

少し前の放送だったようですが、録画していたNHKドキュメント72時間「レンタルなんもしない人」の回を最近見ました。

なんもしない人の需要ってあるの??っていう素直な好奇心から見たのですが、見終わった後なるほどーと唸ったというかなんというか。

 

なんもしない人は35歳の妻子持ち、ごくまっとうな人でした。

その人をレンタルする人達は、料理をふるまいたい女性、釣りに付き合ってほしい男性、明日韓国に整形手術をする女性などなど。となりのトトロを裏声でカラオケするのを聞いて欲しいという中年おっさんには笑ってしまいました(笑)。

 

この番組、ごく普通の人達がそれぞれのドラマを抱えていてすごくいい番組だなといつも思っているのですが、今回はなかなか感じ入った回でした。

このレンタルなんもしない人は透明な存在であり、透明ではない存在というか。そこに需要があるというのが盲点でした。必要としてレンタルしている人が特別な人とは思えませんでした。

 

確かに孤立しがちな現代を象徴する需要と言えますが、僕はこれってもし昔でもツイッターのようなインフラ(このなんもしない人はツイッターで集客しています)があれば、意外と需要あったんじゃないか?とも思いました。

なぜなら、なんもしない人をレンタルしている人は、孤独だからという理由以上に、自分の鏡を欲しているように見えたからです。

 

人間はどこまで行っても、どんなにテクノロジーが進化しても一人では生きていけない、自分の鏡を通じて自分を奮い立たせたり、気づきをもらったりする生き物だからです。

孤独はつらいけど、しがらみだらけの人間関係も辛い。時に鏡を通じて自分を見たくなる。そんな時に、束の間の透明人間ではないけど、限りなく透明人間に近い「なんもしない人」の存在が必要になるのも僕なりに何となく分かる気がしました。

 

いやー、この「なんもしない人」って凄いこと考えたな。おそらくこの「なんもしない人」に光を当てたら、つまり商売っ気を出したり、カリスマになろうとしたら、魔法は解けてしまうでしょう。

とても興味深いし、この人が本書いたら面白そうですね。

創業しました

突然ですが、会社を創業しました。

主にメンタル不調者、障がい者、外国人社員を雇用する法人を対象に、コミュニケーションギャップを解消するためのITソフトを提供します。

 

職場でのコミュニケーションギャップは誰でも当てはまることですが、特にメンタル不調者、障がい者、外国人社員はより悩みが大きいと思っています。

今年中は試作品を無料で提供し、実証試験を行っていく考えです。正直、この先どうなるか分かりませんが、頑張っていこうと思います。ぜひ応援して下さい!

HPリンクは下記となります。

https://www.lokosol.co.jp/

 

サイドバーにもHPリンクを貼りました。スマホでも見れるように設定しましたので、見て下さい。

 

会社のHPでもブログを書くことにしましたが、企業広報用のブログですので、よりディープな本音を交えたブログはこちらで継続していきます。但し、今までのようにたまにの更新頻度ですがお許し下さい。

今後とも、よろしくお願い致します。

アルコール依存症ー3

前回の続きです。

 

しばらくしたある日、その人は禁断症状で大暴れしました。救急車を呼んで男が三人で抑えてやっとという位の激しい状態でした。

 

その日はベテラン職員がずっとついて対応しました。放っておくと、飛び込むとか自殺しかねない状態だったようですので、ベテラン職員の好判断に救われました。

救急隊員も殴られるとかあれば病院や警察に連れていけますが、そうでないと動くことができません。また、一緒につく福祉職員も体を抑えたりするだけでも虐待と捉えられかねないらしく対応リスクがある。

親がこの様子を目の当たりにしたことでようやく親の同意が取れ、入院することができました。

 

私はこの日いなかったのですが、話を聞いて、本当にしんどかったんだろうな、でもその人は禁断症状が出るまでアルコールを飲まずに戦い続けていたんだなと、その強い意志に心を動かされました。

 

私はその人からずっと抑圧的な印象を感じていました。

うまくいきそうだとそんなにうまくいくはずはないと考える。自分の気持ちを表現するのが難しい。自分をほめていないし、ほめられた経験が少ない。

 

遡れば、親子関係に起因しているのだろうと思います。

本人も表情豊かになるよう努力していましたが、外に出すことができない沈殿した感情のよどみのようなものを癒す手段がアルコールだったのでしょう。

 

幼少期に起因する自己肯定感の低さ。私が信頼するカウンセラーからは、心理セラピーで改善する方法もあると聞いています。

ただそういう腕のあるカウンセラーに出会える人は多くないし、日常の中で改善する方法はないのか、それは私が考えているテーマの一つです。

 

その人は、今も病院の中で戦い続けていると思います。そして、退院してからはもっと大変な戦いが待っているでしょう。

でも、その人が見せた強い意志があれば、必ず光は見える。そう信じています。

 

依存症は医療的な手を打つことが必要です。

依存症は、本人が嘘つきなのでなく、依存症が嘘をつかせてしまうという側面を理解しないといけないなと感じています。

アルコール依存症ー2

前回の続きです。今日は福祉事業所にいる、もう一人のアルコール依存症のことを書きます。

 

その人は今、入院しています。入院の時、入院したんだではなくて、やっと入院できたんだと思いました。

 

その人はアルコール依存が深刻な状態になっていました。

実家から離れて暮らしていたのですが、状態が悪化しているため、親の目が届くよう実家に戻っていました。でも、元のアパートはまだ引き払っていませんでした。

 

仕事をした後、ついアルコールを飲んでしまった。次の日、体調を崩した状態で事業所に来ました。

事業所は早退で実家への帰宅を命じ、父親に迎えに来てもらうメールするようその人に指示してメールを送っているところまで確認したのですが、実は送信ボタンを押したフリをしていて、父親には伝わっていなかった。

 

終業後に父親からまだ連絡がないという話があって発覚。その人は元のアパートに戻って、またアルコールを飲んでいた。

事業所としては嘘をつくのも依存症のせいであり、専門の病院に入院するべきと親には伝えました。しかし、両親は子供を入院させたくないということで、あと一回だけのチャンスとして事業所で引き取ることにしました。

 

その事件があった前日、その人は私にアルコールってやっぱりいけないですか?と質問していました。私は薬との飲み合わせもあるしいけないと伝えて、本人もそうですよねと言っていました。

本人もダメだと分かっているけどやめられないのが、依存症の状態だと思います。

本来、入院してアルコールがない環境に一時的に身を置いて集中治療するべきと思っていましたが、親の同意がなければなかなか難しいというジレンマを感じていました。

 

それからその人は、懸命に戦っているように見えました。多くは語らないけど、アルコールを飲まないという意思を感じていました。

 

でも、しばらくして事件が起きました。続きは、次回で。

 

 

アルコール依存症ー1

新しい元号が「令和」と決まりました。考える人ってほんと大変だろうなーと思います。読みやすく書きやすくて、意味があって、色々なものとかぶらないように・・とか。これから新しい時代が始まりますね。

 

さて本題ですが、今回はアルコール依存症について書きたいと思います。お世話になっている福祉事業所の利用者でアルコール依存の方が2名いて、僕にとってとても感じるものがあったので書きたいと思います。

一人は、以前はアルコール依存で何度か入院を経験していますが、今は毎週断酒会に通い、断酒を継続している方です。

 

仕事が終わっての晩酌を始め、最初は幸せだった。しかし、次第に夜だけでなく、昼、朝も飲むようになる。

依存症と診断され、入院。退院後、息子に「わしの人生返せや!」とぶちのめされた。その痛みより息子の心の痛みが辛くて、断酒会に通うように。

でも、断酒会では「もう飲んでいません」と宣言していたが、実はポケットに酒を隠し持っていた。結局酒をやめられず、そんな自分が嫌になってしまう。その後、複数回の入院。家族とも離れ離れになってしまう。

退院後に断酒会で「今まで嘘をついていた。僕は嘘つきなんです」と皆の前で言った時、初めて自分がアルコール依存症なんだと認めることができた。そして、この時から本当の断酒が始まった。

 

この方からこのような体験談を聞きました。文字にすると結構あっさりですが、今の断酒に至る過程には壮絶な葛藤や苦しみがあったと思います。また、関わってきた人達もそうかもしれません。

 

「今まで嘘をついていた。僕は嘘つきなんです」と吐き出した時、初めて自分が依存症だと認めることができ、この時から本当の断酒が始まったという話、とても心を打たれました。

自分のダメな部分、失敗した部分をさらけ出すこと、これこそが本当の強さなのだと感じました。

 

そこから本当のスタートが始まり、今も断酒会の仲間と分かち合いながら断酒を継続している。本当に凄いし、ぜひ、いえ絶対に頑張って継続し続けて欲しいと思います。

 

この方は、断酒会という人のつながりが自分を救ったと言われていました。

最後はそこだと思いますし、もし今何らかの苦しみを抱えていて(疾患、障がい、引きこもり、ワンオペ育児などなど)、誰とも繋がっていないと感じているならば、ぜひ人との繋がりを求めて欲しいな、求めれば必ず糸はあると思います。

 

二人目の事例は次回に。

「ラウンドちゅうごく」を見て

一昨日、「ラウンドちゅうごく」の放送を見ました。見ていない人がほとんどだと思いますが、ちょっと思ったことを書きます。

 

スタジオ場面で、司会の為末大さんが「うつ病とは付き合うものなのですか?治るものなのですか?」という質問をしていました。

それに対して、うつ当事者だったけど今は復活しているパネラーが3名いて、その中の1人が「付き合うものだと思います」と回答されていました。

 

実はこの方、私がNHKに紹介した人で、私のリワーク時代の先輩です。

リワーク時代に私はこの先輩に同じ質問をして、「付き合うもの」と答えられたことを思い出しました。

 

今回、番組を見てて、この先輩が言われていたことはリワーク時代に学んだこととしてあの頃に言われていたことと同じでした。

もう大分前のことなのに、この先輩は教訓としてずっと同じ考えを継続しているんだなととても感心しました。だからこそ安定して生活されているんだなと。

 

私は以前の記事

うつ病は治るのか?-3 - 精神疾患・障がいを抱える方を支援するブログで、

うつ病「治るもの」と書きました。私が同じ質問をされていたら、そう答えていたでしょう。

 

「付き合う」のか「治る」のかは病状の個人差にもよりますし、病気に対する認識によっても変わるものだと思います。

でも、表現は違ってもうつ病を乗り越えて、新しい人生を拓くことは必ずできると思います。

 

私に関しては、病気前と比べて体調に遜色はありませんし、特にセーブもしていません。再発も恐れてはいませんが、その可能性はあり得ると心に留めています。人によって、そのあたりの加減は個人差があると思います。

ラウンドちゅうごく

直前なのですが、今、私が非常勤で働いている福祉事業所が明日NHKで特集されます。

 

2月15日(金)19:30~19:57 ラウンドちゅうごく(山口除く中国地方4県で放送)

http://www4.nhk.or.jp/P4761/x/2019-02-15/21/49054/8253019/

 

中国地方4県のみの放送なので、それ以外の地域では見れませんが、対象地域の方は見て下さい!

私が月1回主催している認知行動療法セミナーも使われるそうなので、私もおまけ程度で出ているかもしれません(笑)。

 

昨年からNHKのディレクターがヒアリングに来ていて、1月は2週間ほどカメラも入って撮影していました。

 

どんな番組構成なのか聞いておらず、メインで出る人は気にしていると思ったので、

「これだけ(障がいを)オープンにできるということは、確実に良くなっていることは間違いない。自信を持って」と伝えました。

どんな構成になっているのか、私もちょっと怖くもあり、楽しみでもあります。