精神疾患・障害を抱える方を支援するブログ

経験者だから感じる視点で、読者の方に少しでも希望を届けたいと思います。

統合失調症 ~「わが家の母はビョーキです」を読んで~

統合失調症精神疾患の中でもメジャーな疾患ですが、私は自分が入院するまでこの疾患を知りませんでした。

院内にも多くの統合失調症の患者がいましたし、しばらく後にリワーク(復職支援プログラム)に参加した時、別グループで統合失調症のグループがあり、幸いにも仲良くなって一緒にフットサルをしたりしていました。リワークの時に会った統合失調症の方々は私が接している分には普通の健常者と変わらない感じで、楽しい人達でした。中にはTOEICの勉強を頑張っていて、驚くような高得点を取っていた人もいました。

 

統合失調症は、関係ないところに生きている人にとっては分かりにくい疾患と思います。まあそれを言ってしまえば、精神疾患全般が他の人には分かりにくいものではあるのですが。

ただ、うつ病に関して言えば、誰でも生きていればうつっぽい気分になることはあるのでまだ想像することも不可能ではないと思うんですね。

しかし、統合失調症の幻覚や妄想は他の人には分かりにくい。例えば幻覚でこちこちょとくすぐられている感覚があっていきなり笑ったとします。本人にはくすぐられているというストーリーがあるので不自然なことではないですが、周りの人はギョッとしてしまいます。そういう点を考えても、難しいし、生きずらさを感じる疾患と思います。

 

と書きましたが、正直に言って私は統合失調症のことを理解できていると言えません。そこで、「わが家の母はビョーキです」(中村ユキ著)を読んでみました。

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この本は母親が結婚・出産後に統合失調症を発症して、子供である著者が母親を支えながら共に生きてきた実話を漫画にしたものです。漫画なのでコミカルに書いてますが、中身は壮絶な体験記です。

 

この本で特に感じ入った点は、病気であることで人から避けられ、恥ずかしく思い、主治医にも本当の状態を言えない母、死にたいと言い続けてきた母が、地域支援センターというありのままの自分を受け入れてくれる仲間と居場所を見つけ、生きる勇気につながったこと。

 

病態失認(病気があるのに自分では病気ではないと感じ、そう感じるままに行動してしまうこと)により客観的な視点を長い期間持てなかったことで状態が良くならなかった。支援者の重要性を改めて認識させられたこと。

 

当事者と周囲との間に、病気への基本的な対応に加えて、思いやりと共感がプラスされると最強であること。

 

下記、「わが家の母はビョーキです」から引用します。ご興味ある方は本を読んでみて下さい。

 

「(著者が)失敗だったと思うこと」

・経済的に不安定で常に心配事のある生活

・病気と母の気持ちに、家族が無関心でいたこと 

・治療を病院まかせ、当事者まかせにしていたこと

抗精神病薬をキチンと飲まない生活をしていたこと

・病気に対する知識のなさ

・病気を隠して誰にも相談しなかったこと

・治らないとあきらめていたこと

・母の陽性症状に巻き込まれ、負の感情を抱き過激に反応していたこと

 

「わが家のトーシツライフ10カ条!!」

1 困ったときはまわりに相談

2 ドクターや関係先とは情報を共有

3 クスリはかかさずに飲む

4 疲れる前に休む

5 なるべくひとりでいない(支援センターに通う)

6 病気の知識を更新しよう

7 家族各々が自分の楽しみを持つ

8 家族同士の距離感を守る

9 毎日会話をしよう

10 思いやりと共感と感謝